FAQ


■ 建築家・設計事務所の業務に関わること


Q 家をつくる時、建築家・設計事務所は何をしてくれるのですか?
A お客様のご要望・敷地条件・予算・法規など、あらゆる条件をまとめ、専門家として家づくりのお手伝いをさせていただきます。敷地選定や、全体予算の配分のご相談からお気軽にお問い合わせください。
計画が具体的に進みましたら、設計図書を作成し、施工業者を選定、見積もり徴収〜工事請負契約への立会い、工事が始まりましたら工事監理(公正な立場でのチェック)をし、建物のお引渡しまでトータルでサポートさせていただきます。もちろん竣工後の各種ご相談にも対応させていただきます。

Q 工事は知り合いの工務店・大工さんに頼みたいのですが…
A 設計監理を当事務所で、工事はお客様ご希望の工務店や大工さんで、というスタイルも可能です。
他にも、左官屋さんだけこの業者さんを使いたい、など一部の業者さんを指定していただく事も可能です。

Q 工事監理とは何ですか?
A 設計図書等で指示している材料・工法を守り、きちんとした施工をしているかどうかをチェックする業務です。工事途中で発生する様々な問題・計画変更・それらに伴う金額の増減調整・そのチェックなど、多岐に渡ります。
現場監督さんが行う「工事管理」(現場の安全管理、工程管理、品質管理など)とは根本的に異なる仕事です。
なお、資格者による「工事監理(管理ではない)」は法律で定められた必要な業務です。

Q ハウスメーカーのような、最新の技術・材料・工法は使えないでしょうか?
A 太陽光発電・オール電化・高断熱・高気密などの最新技術や工法・材料につきましては、当事務所におきましても、日々勉強させていただいております。よほど特殊な物でない限り対応できます。
巷では、昔からある技術や汎用的・標準的な工法であるにも関わらず、あたかも独自のものであるかのような、誇大表現されているものが多いのも実情でありますが、お客様のライフスタイルや、敷地の条件、ご予算などによって、柔軟に対応させていただくのが良いと考えます。

Q 第三者といっても近い(同じ)業界ということで、施工業者寄りの立場になってしまいませんか?
A ハウスメーカーおよび設計施工一貫の工務店に頼んだ場合、工事契約後、お客様側に立つ専門家が存在しなくなってしまいます。あとはメーカー・施工者が良心的にやってくれる事をひたすら期待するだけといった、ある意味弱い立場になってしまい、そういった不安を抱えて相談に来られる方が時々いらっしゃいます。
また、いろいろ注文をつけると、施工者の心象を悪くしてしまい、良い対応をしてもらえなくなってしまうのではないかとの不安から、言いたい事も言えないというご相談もあります。

お客様より直接ご依頼を受け、ご契約に基づく業務を行う、独立した設計事務所であれば、施工者寄りの立場になることは無く、常にお客様寄りの専門家としてプロフェッションの業務に徹する事が出来ます。
工事内容・金額に関する事など、言いにくいような内容であっても、最後まできちんと対応いたします。


■ お金に関わること


Q 家を作るとき、建築家・設計事務所に頼むと、高くなると聞きましたが?
A そのような事はありません。しかし安くなるとも言えません(可能性はあります)。
家を作る時のスタイルは大きく分けて

1、ハウスメーカーに頼む
2、工務店に(設計施工一貫で)頼む
3、設計監理は建築家に、工事は施工業者に頼む

の3種類がありますが、トータルコストは実際どれも大差ありません。またどのケースでも「設計監理料」は必ず発生しています(見えやすい、にくいは別として)。
宣伝文句はいろいろですが、住宅商品の研究開発費、住宅展示場にかかる費用、多くの人件費、宣伝広告費、成約しなかった多くの顧客への営業経費、フランチャイズ費用・ロイヤリティーなどの膨大な経費を、最終的に誰が負担しているのかをお考えください。

Q 設計料はいくらかかりますか?
A 当事務所の設計監理料は、規模・構造・業務の程度によりますが、概ね工事費用の8〜12%程度の間に収まります。
実際は物件ごとに、国土交通省で定められた業務報酬基準に従って算定し、全体予算とのバランスを考えながら、業務内容・金額共に調整させていただきます。

Q 設計料は、いつ支払うのですか?
A ご契約の前に協議させていただきますが、契約時、設計完了時、工事監理終了時、の3回程度に分けてお支払いいただくケースが標準的です。

Q 住宅ローンが組めるか分からないのですが
A ファイナンスのご相談も承りますので、お気軽にお問い合わせください。当事務所で取引のある金融機関への問い合わせもいたしますし、お客様が相談に出向かれる際、同行させていただくのも良いかと思います。

Q 建築家に頼むような予算がありません
A 我々の仕事は、予算の多い方のためのものではありません。予算が少ないならなおさら、それをどう有効に使ったら良いのか、最もその人に合った方法は何なのか、一緒に考えていけたらと思います。

Q 工事費を抑えるために、施工業者を競争見積もりで決める事はできますか?
A 可能です。競争原理により、工事費用を抑える効果もあります。
大切な税金を使って公共事業を行う諸官庁などは、物件の質を保ち、コストダウンを図る必要がありますので、基本的に「設計監理」と「施工」は分離発注され、競争見積もりで施工業者を決定しています。

密度・精度の高い、統一の設計図書(誰が工事をしても同じ建物が完成する前提)に対する見積もり比較をする事で、初めて生まれるメリットです。
なお、「同じ間取り」程度の内容で見積もりを比較する事は、ほとんど意味を成しません。


■ その他


Q ハウスメーカーと比べ、建築家・設計事務所に頼むメリットは何ですか?
A ハウスメーカーの住宅は「商品」です。他の工業商品と同じように、買う前によく分かる・見れる(カタログ・展示場など)、事が、購入されるお客様にとって最大のメリットなのだと思います。しかし裏返すと、それは画一的であり、最大公約数的なものでしかありえません。また、少しでも標準外の事をしようとすると(それがダウングレード的な内容であってさえ)、金額が高くなってしまう事があります。

一方、我々の提供する住宅は非商品的です。カタチはもちろん、仕様も機能も、同じものはありません。全てがお客様に合わせ、フレキシブルです。
少し堅い話になってしまいますが、本来家づくりとは、その人のライフスタイル・人生の表現であるはずです。
「私には、こんな機能は必要ないです」
「僕には、ここまでの構造強度はいらないな。むしろこっちの機能に予算を回したい」
「カタチはこういうのが好きだけど、こういう素材は使いたくないな」
など、お客様一人一人、必要なもの・不要なもの、全てが異なるはずです。
家づくりは、人生で大きなイベントです。 是非「自分らしさ」を大切にしていただきたいと思います。

Q 私も設計したいのですが
A 専門家としてのご提案・アドバイスはさせていただきますが、それらを押し付けるような事はいたしません。ご自身でいろんなことを決められたいお客様には、どんどんアイディアを出していただき、それらをうまく融合しながら良い建物を作れるように努力いたします。

Q 普通の家でもお願いできますか?
A もちろんです。個性的で奇をてらった建物だけが建築家の仕事ではありません。
しかし「普通」の基準はお客様ごとに異なるはずです。
また周囲の環境をお気遣いならば、外部は無難に、内部には遊びの要素を盛り込むような建物も可能です。

Q 「瑕疵担保履行法」ができたので、第三者的なチェックは必要ないのでは?
A 「瑕疵担保履行法」でカバーされるのは、構造躯体・雨漏り関係など、全体のごく一部でしかありません。しかもそれらは、最低基準に合っているかどうかだけの判断です。
建物全体の質を高めていくためには、適正な「設計監理」が欠かせません。

Q 「長期優良住宅」の減税措置を受けたいのですが
A 長期優良住宅、改正省エネ法などによる減税措置にも対応できます。
長期優良住宅では「品確法」に基づく性能表示制度の等級システムを踏襲しており、ご希望により、「性能表示」をご利用になることもできます。